2011-10-25

Hello Stranger

「Hello Stranger」
-それからを見通しているような目(の光)で
堂々とした笑顔で-

ふと見た映画の台詞。


このごろ一番、胸の奥に浸透した言葉
-細く鋭利だけれど すっと、水を飲むみたいに-


見知らぬ人


点と線という言葉を
しばらく理解できなかったのは
言葉の順番のせいだと思った。

線と点のほうが、私には馴染む

線が交差するその地点









kyteと聞くと
どんな景色とも交わえる気がする
早朝も、眠る前も
地下鉄でも、森の中でも







2011-09-14

Paradise

この頃は音楽を探してなかったなって
ふと
探して調べて、彷徨ってるときのほうが
たぶん気持ちよい状態のことが多いのに

高円寺のsmall musicが閉店したことだけじゃなくて
それ以外のレコードショップにも足を向けなかったのは
きっと、ほしくなかったから

昨日のランチタイムに聴こえてきたチェロの音
そのコンサートを15分だけ聞いて
少し 少し
対象が変化したのかもしれない。

* *


刺激と安心は相反さない  と思う。
同じ。 きっと。



2011-08-20

20110820

ビルとビル間の広場で
待ち合わせをしていたとき 嵐の前の風が吹いてた
湿って生あたたかな、強くくるくると円を描くような風が

あの夜も次の日の朝も
雨はふらなかったけれど


あの風が言った嵐はきっと

ささやかな霧が発生するように 
何かを、理解する予兆。


2011-08-12

soirre




今回私のいる夏には
海にも花火大会にも出かけない予定
そもそも 昔はどちらもそれほど好きではなかったはずなのだけど

汗をかきながら 香辛料いっぱいの料理を食べた
わざと、変わったお酒をのみながら
たんたんと でも笑顔で会話をする

沢山食べて帰ってきたら
顔がずいぶんとすっきりしていて
安心した夜中



少し、きっと確信が出来始めていて
それを共有できる人との会話があることによって
きっと 怖がらずに誰にでも本当を話すことができるんだと思う



今宵はこんな気分
今宵だけじゃないな
今朝も、ずっとこれを流してた

2011-07-16

HEAVEN26-27 ▽△

HEAVEN27

高校生のころ大切にしていた白い紙袋に
はっきりとしたピンク色でプリントされていた文字

代官山の路地にある
ちいさな白い建物
光がたくさん入るようなつくりではないのに
お店の全体は 飛行機のまどからみる雲上の世界みたいな
そんな白さとかろやか だったような記憶
そのお店の袋

Sofia Coppolaが27歳のときに
始めたショップ


* * * * * * * *

新しい仕事が始まって
26のラインがすっとデルタのかたちになって 消える。

万華鏡の中のビーズが
パラっと下に落ちて、反転して上に飛んだように
見えるように
きっと ぽん と、27が始まる

細長くなったデルタの先端に近づいた今日は
圧倒的な水の音が恋しい

七月の中ごろはいつも
静かな気持ちになるとき



HEAVEN27 


2011-06-25

25日- Julie & Julia

Julie & Juliaを見たら
とても幸福になった
これからの生活のイメージとシンクロして

溶かしバターと卵を泡立てる音
 その滑らか

お肉のきれいな焼き色と 
熱されたお鍋に注ぐ赤ワイン 
それが音をたててはじけて 
レシピを薄い紫に染める


チョコレートクリームが彩るやわらかな愛



ちょっと心許なかった日々も
急に愛しくなる





2011-06-23

23日- 最高に美味しいレモネードを

檸檬を洗って(無農薬の)
まるごと冷凍庫で凍らせて
カチカチになったらそのまま全部削って

お砂糖を加えて(私はハチミツ派)
お水と氷を入れて混ぜて

ストローもあったら もっと楽しいかもしれない。

姉から教えてもらったレモネード

目をつぶって体で感じたくなるような味わい


レモネード 梅ジュース 
それに カルピスの季節



だけど散歩中、流れてきたのは“On Christmas Morning”で
その季節はずれのシャッフルに一瞬の愛しさを感じた


クリスマスの曲は幸福
ずっと続く幸せを感じるようで

2011-06-17

16日‐鳥居の横の方丈記

散歩中、ふと目にとまった水色の紙。
そこには聞いたことのある言葉が


小さな山のような神社の入り口
階段の下、小さな鳥居の横で


* * * * *


ゆく河の流れは絶えずして、
しかももとの水にあらず

よどみに浮ぶうたかたは、
かつ消えかつ結びて
久しくとどまりたるためしなし

世の中にある人とすみかと
またかくのごとし

鴨 長明

2011-06-12

12日- 星屑。 全ては


見るのはいつも借りてきたDVDばかり

ずっと持っていたいと思ったから手に入れるけれど
そういうふうに そばにあるもの程
あるから 再生するタイミングがなくなってる

そんなふうに
Before Sunriseもずいぶんと見ないままでいたけれど
見直したのが今でよかった


10年振り
幾つかのタイミングで見ようとしたけれど
なぜか途中で止めてしまってた


二人の主人公の会話だけで出来ているこの物語
16歳だった私にインパクトを与えたのはきっと
その会話への憧れ
二人の まるで旅をするような


憧れとか 尊敬みたいなものだったこの映画が
今の日常に近いことに気がつく。
これは予期しない 未来としての現在で
忘れていた映画によって それを思い出したということ


* *

主人公の言葉を



-もし神が存在するなら
    人の心の中じゃない。
 
 人と人との間の
    わずかな空間にいる-












2011-06-10

10日 - Cheap Chardonnay

バターのかわりに 
オリーブオイルを使って作ったクッキーをかじる

なぜだか満たされた心地
どちらかというと失敗してしまったのに

ジャスミンの香り
ピアノの響きに包まれて。

* * * * * * * *

Cheap Chardonnay


週末の夕方
まだ明るいカフェのテラスで
友達と簡単な白ワインとか冷たいジュースを飲んでいると
この曲をふっと思い出す。




ワインは素敵
太陽を浴びた甘い果物が
魔法を秘めた液体にかわるんだもの
みずみずしくて妖艶 
白はかわいくて涼やか



Billboard東京にWouter Hamelが来た2年前
どちらかというとプロデューサーのBenny Sings目当てで
見に行ったけれど
Wouter Hamelの人柄がやわらかくて良かった



8月はようやくBenny SingsがメインのLIVE 
待ちすぎて忘れてしまってた


2ヶ月後。


適度に遠い具体的な予定はいい。
ちょっと強くなるようで。






2011-06-07

7日 - Poulenc Melancolie 

美しくて 哀しい 



悠遠に浮かぶようで 空に眠る心地

2時間くらい続く曲だったらいいのに。



ピアノの湖に沈む
その中で やわらかな水の動きを感じて
心地良い圧迫に ゆらめく

透き通るけど 
青の 様々な光の重なりだけの世界 
肌を包む冷たい水の感覚
-水の冷たさと 新しいシーツの感触は似てる

ひんやりとした恍惚 

瞼が下りてくる
すっと 引き込まれるように 










 

2011-06-05

5日

海に出かけないかわりに
目を閉じて 呼吸を意識した。




六月は
潤い。


そして 洗い流す季節
枯葉と雪、花粉。それに去年の夏の砂。
休憩時間のコーヒーや 朝のグレープフルーツジュース
ノートの言葉たちを



夏の始まりはやっぱりいい
けだるい空気の中
少し重たいまぶたで ただ目に映るものを見る
それらに過去も未来も おもわない